昔の電車や駅の風景が今よりも段違いに味わい深く感じるのは、ただデザインが古いからだからとか、木造じゃなくコンクリート製だからとか、そういうのももちろんありますが、自分的に一番大きいのは「手書き」なんじゃないかと。
昭和はもちろん、平成初期まで、都内の駅でも手書き文字はそこかしこに存在していて、今でもたまに手書き文字の看板が残っているのを見ると、なんだか嬉しくなってしまいます。
そんな鉄道の「手書き」文化の味わいや魅力を、鉄道オタク以外の方にもきっと感じていただけるのではないかなと思うのが、こちらの「トレインマーク」。
ブルートレインをはじめ、昔の特急や寝台列車についていた「トレインマーク」は車両の先頭についていると「ヘッドマーク」、後方についていると「テールマーク」と呼ばれます。
ひとつひとつ、その書体が異なるのはもちろん、それぞれの名称にちなんだシンプルで洗練されたデザインが秀逸。例えば4本の「線」だけでその颯爽と駆け抜ける様を表現した「あさかぜ」。あるいは同じ波を表現していても、太平洋側を走った「さちかぜ」のそれとは違い、少し荒波っぽさをほのかに感じさせる「日本海」。足し算ではなく、究極の引き算で表現されたヘッドマークは、どれも味わい深く、カラフルで、何よりなんだか可愛らしい。
本当は実寸のレプリカでも部屋の壁に貼って、日がな一日眺めていたいぐらいですが、そういうわけにもいかないので、かわりに購入したのがこちらの手ぬぐい。
コンパクトだけど、こうして並べると、改めて壮観!
なんだか今よりもひとつひとつにちゃんと「個性」がある感じがするのは、気のせい・・・?