大相撲の世界では古くから「番付一枚違えば、虫けら同然」とされ、年齢やキャリアなどまったく関係ない、完全な「実力主義」の世界と言われています。
なので、キャリア何十年というベテラン力士が、自分の息子ぐらいの年齢の若手関取の「付け人」をやっている・・・なんてことも珍しくはありません。
先日、史上初デビュー1場所で関取昇進を果たした19歳の落合関を、師匠である宮城野親方(元横綱・白鵬)が経験を積ませるために、あえて同部屋の先輩である北青鵬関の付け人につけるプランを明らかにしましたが、むしろそういうケースのほうが稀。
さて、そんな実力主義の相撲の世界、当然身に着けるものも細かくランク付けされています。
例えば「履き物」。
まず入門したときは「下駄」。特に現代っ子力士は当然ほぼ履いたことがないので、なかなか苦労しているのではないでしょうか。そして序の口、序二段と番付を上げ、三段目になるとエナメル製の「雪駄」が普段履きとして許されるようになります。そのさらに上、畳張りの雪駄となると関取クラスにしか許されず、こういうところでも厳格に線引きされているのです。
と、前説明が長くなりましたが、本日訪れた、大相撲の「本物」が買える店は、両国にあるこちらの「岡田屋履物店(岡田屋本店)」さん。
先日ご紹介したライオン堂さん同様、力士サイズのビッグなものが多数揃っています。
【羽】が普段仕事のとき、内履きとして使っているビルケンシュトックのサンダルが崩壊寸前なので、思い切ってこれを機に憧れの「畳張りの雪駄」を・・・と思って訪ねたのですが、実物を前にするとなかなかの本格派(当然ですが)で存在感抜群。
さすが、選ばれし者にのみ許される、成功者の証・・・・!!!
自宅や観賞用ならともかく、仕事場で似合うようになるまでは、もう少し時間を置こうと思いました(苦笑)。
【大相撲の「本物」が買える店。】
其の3 岡田屋履物店(岡田屋本店)
間もなく創業150年を迎えるという両国界隈においては老舗中の老舗。4代目の店主のキャリアはゆうに70年を超えるとのことで、まさに角界の生き字引。某横綱も足繫くお店に通っていたとの逸話もあり、運が良ければそんな場面に出くわすかも。ちなみにお値段は思ったよりもリーズナブルでした。