今年は「JR時刻表」生誕60年だそうで、人間でいうところの「還暦」を迎えたことになります。
デジタル化の波に押されつつ、根強いファンに支えられるかたちで令和の時代にも生き残っている冊子タイプの時刻表。昔は鉄旅に出るときは必ず小さめのサイズの時刻表を携行したものですが、確かに最近はアプリ頼みになることが増えてきました。でも、時刻表の面白さの真髄は「検索のしやすさ」という利便性よりも「細かい数字がびっしり詰まっているページを眺めてくると、オラなんだかワクワクしてくっぞ!(古い)」というロマンの部分が大きい。そんなロマンの優位性も、冊子タイプの時刻表が今の現役である大きな理由なのではないでしょうか(このあたりは、相撲の番付表を見るときのワクワク感に似ています)。
時刻表の駅名や発車・到着時間を眺めながら、まだ見ぬ土地への旅路に想いを馳せる・・・これもまた、小さなリュクスのかたち。
さて、話は60年を迎えた「JR時刻表」に戻ります。現在、書店やキオスクなどで販売されている冊子タイプの全国版時刻表は主に二社から出版されており、1925年誕生の「JTB時刻表」、そして今回の「JR時刻表」となります。前者は旅行会社のJTBが構える出版部門(子会社)であるJTBパブリッシングが、後者はJRと交通新聞社による共同編纂というかたちをとっており、鉄道ファンの間でも好みが分かれるところではないでしょうか。個人的には「鉄に目覚めた」時代から「JR時刻表」で育っているため、どうしてもこっちに愛着が。
アニバーサリーイヤーということで色々企画も開催されており、現在も横浜駅直結の書店、有隣堂横浜駅西口ジョイナス店さんでフェアが開催中。今から10年前、創刊50周年のタイミングで製作されたオリジナルヘッドマークも展示されており、トレインマーク好きとしては先日早速拝見してまいりました。
おお、思った以上に本格的! それもそのはず、レプリカではなくリアルに車両に取り付けられる総アルミ製の「本物」なので、目の当たりにしたときの重厚感がやはり違います!
こちらの展示は、10月19日(木)まで開催とのことですので、お近くに立ち寄られた際には皆様ぜひぜひ。