・・・と言っても、どこぞの世襲の話ではなく。
2002年に運行開始した、京急1000系電車。赤とややクリームがかった白のツートンで構成されたレトロクラシカルなラインが非常にアイコニックな車両なのですが、実はこの1000系は「二代目」。初代は1960年から2010年にかけて足掛け約50年にわたり親しまれてきた車両でした。
数年間、初代と二代目が並行して運行していたことから、二代目のほうは「新1000系」と呼ばれていました。くるりの名曲「赤い電車」のモデルにもなった先代。長く現役を務めたこともあり、引退後も「京急と言えば初代1000系」のイメージは強く残っており、そのためか京急社内においては、2011年にわざわざ「これからは新1000系ではなく、1000系と呼ぶように」とのお達しがあったなんてエピソードも残っています。
それから10年以上が経過し、今ではすっかり「1000系と言えば」すっきりとこの車両に結びつくようになったように感じます。
かつて開発時には「もうちょっと明るい色に」「どうせなら、まったく新しい色に」との意見もありつつ、結果的に初代を踏襲するカラーリングでデビューすることになったとも言われる、現・1000系。
車両としては代替わりしても、その魂はツートンカラーにしっかりと受け継がれている、のかもしれません。