日本ではじめて「地下鉄」が開通したのは、1927(昭和2)年12月30日のこと。
今は銀座線、当時の名称で「東京地下鉄道」の上野-浅草間で開業するのですが、そこで投入された日本初の地下鉄車両が、東京・葛西にある「地下鉄博物館」に保存されています。
この「東京地下鉄道1000形電車」、日本最古のはずなのに、最近どこかで見た気がする・・・という方もいらっしゃるのでは。それもそのはず、2024年の銀座線を走っている「1000系」は、このカラーリングをモチーフにつくられたもの。鉛丹色とレモンイエローのレトロなツートンカラーは、約一世紀の時を超え、今に受け継がれています。
正確には「復元車両」ではあるのですが、1970年にかつての交通博物館に寄贈されて以来、開業当時の姿への忠実な再現がおこなわれ、2017年には国の重要文化財にも指定されている貴重な車両。ちなみにそのクラシカルな内部については通常非公開ですが、イベント時には公開されることもあるそうなので、タイミングが合えばぜひ、再訪してみたいところです。