これも「鉄」の遺伝子のなせる業か、我が家の子鉄も父親譲りの「乗り(子)鉄」に成長中です。
お目当ての電車に乗り目的地に着いても、改札を出たらすぐに「もう一回乗る!」となり、観光地の滞在時間は5分でした、なんてこともしばしば。
でも、わかるよ、わかる! 電車に乗ってる時間そのものが一番楽しいんだよなあ。
そんな乗り子鉄たちが絶対に喜びそうな車両が、愛媛県松山市、あの「道後温泉」の駅前にありました。
その名は「坊っちゃん列車」。
その始まりはなんと明治21年! 今から100年以上前、松山市にある「伊予鉄道」が開業した際、ドイツ(当時はバイエルン王国)から輸入されるかたちで運行されていたミニサイズの蒸気機関車が元祖、と言われています。
あの夏目漱石の小説『坊っちゃん』でも、主人公が中学校に赴任するシーンで「マッチ箱のような汽車」の乗ったという記述があり、そのように呼ばれるようになったそうです。
牽引車としての現役引退後、2001年からは観光用の路面電車として、松山市内を走っています。
さすがに今は石炭焚いてというわけにはいかないので、煙突から出るのは演出の水蒸気のみに。
とは言えこの再現にあたっては伊予鉄道OBの方も深く関わっていらっしゃるとのことで、汽笛音や制服など再現度の高さは大人でも唸らされるほどとか。
以前訪れたときは時間の都合で写真を撮っただけで残念ながら乗車はできず。
四国には子鉄が喜びそうな電車や汽車が多く、いつか再び訪れる日を楽しみにしています。