オホーツク海に一番近い駅。
そんな二つ名の通り、その駅は海岸からわずか20メートルの位置にひっそりと佇んでいます。
釧路・網走間を走るJR北海道の釧網本線、網走駅から4つ先にある「北浜駅」。
かつて、あの映画『網走番外地』第1作で、架空の「網走駅」としてロケ地に使われたこともあるとか(ちなみに釧網本線はもともと網走に流された囚人たちの手によって建設されたという逸話も残っている)。
訪れたのは写真のとおり、雪吹きすさぶ真冬、しかも夕暮れ時。
旅情感、などという呑気な表現が憚られるほどの、北の地の冬の厳しさがそこにはありました。
外の厳しさとは一転、駅舎の中は木造ならではの温もりあふれる空間。
すでに無人駅ではありますが、駅舎には喫茶店(その名も「停車場」)もあり、美味しい料理を食べながら、窓越しに流氷で埋め尽くされたオホーツク海を眺めるのも、また一興。
乗り鉄が途中下車したくなる駅。
絶対にまたいつか、訪れたい駅のひとつです。