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ウルフの面影を訪ねて。

アバター画像2023.03.04 12:00

玄関前には「支度部屋で出番を待つ横綱」をイメージしたという、彫刻家・小張隆男氏の作品「出を待つ」(1992年作)が、まさに威風堂々と番をしています。令和の土俵に生きる、かつての弟子たちの姿に今も目を光らせているかのようです。

 第58代横綱・千代の富士。

 大相撲を見たことはなくても千代の富士だけは知っている、という方も多いのでは。昭和末期に、従来のいわゆる「おすもうさん」のイメージを覆す、筋骨隆々のアスリート然としたビジュアルと、のちの朝青龍も顔負けの激しい速攻相撲で、大相撲史に燦然と輝く大横綱です。

 最近はアパレル業界でもTシャツなどでコラボレーションされるなど、現役どころか生前をも知らない若い方にも注目されているとか。

 さて、千代の富士と言えば若武者・貴花田(のちの横綱・貴乃花)に敗れて引退・・・(実際に最後の相手を務めたのは貴闘力)というのも強く印象に残っていますが、引退後の千代の富士には現役時代ほどの派手さはなく、相撲協会の理事長どころか理事も数年務めただけ。相撲協会での出世よりはむしろ弟子の育成のほうで高い評価を得た親方でした。

今も残る、旧九重部屋の看板。

 さて千代の富士改め九重親方が現役引退後、自分が育ち継承した九重部屋の建物を(いろいろあって)弟弟子の北勝海(現・八角親方/理事長)に譲り、今から30年前、1993年に墨田区の自宅を改装して新しい相撲部屋を新設。2016年、彼の急逝後はしばらく弟子の千代大海(現・九重親方)が部屋ごと引き継いでいましたが現在は移転しています。しばらく建物はご家族が管理されていたようですが、このたびなんと新しい「ちゃんこ部屋」としてオープンするというニュースが!

行ってみました。本当に「ちゃんこ屋」になってる!!!

 店内はほぼ当時のまま。かつて親方が稽古土俵を見下ろしていた上がり座敷をそのまま客席として使っており、お客さんは「本物の土俵」を見ながら「本物の相撲部屋」でちゃんこを食べられるという、なんとも贅沢な空間に!(このような本物の相撲部屋を使ったちゃんこ屋というのは珍しく、そのタイプでは両国の旧宮城野部屋の建物を生かした「割烹 吉葉」さんが有名です)

 今年2月のオープンから大人気のようで、残念ながらまだ予約はとれずじまい。

 近々ぜひお店にも訪れてみたいとおもっています。

一見すると、普通のマンションのエントランスという感じ。
エントランス横に千代の富士像は立っています。

【平成大相撲遺構】
#01 旧九重部屋(ちゃんこ千代の富士)

東京都墨田区石原。現役引退後の1993年、横綱・千代の富士本人の自宅を相撲部屋として改築したビルで、JR錦糸町の駅からしばらく歩くと、住宅街の中に溶け込むようにひっそりと建っている。お店では激レアな展示物も鑑賞しながら、当時の九重部屋のちゃんこが味わえるとか。絶対旨い。

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日々徒然に、書いていけたらと思います。

好きなものは鉄道(乗り鉄)と大相撲、ときどき料理です。
宜しければリュクスな立ち話の寄り道にぜひ。

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