電車の世界では、同じ車両が、いくつも名前を変えて日本各地、あるいは世界各地で生まれ変わるケースが多々あります。
主に東海道本線を走る、こちらの特急「湘南」もそのひとつ。
21世紀開幕の年、2001年に「新世代の特急形電車」と銘打ち、「速さより、くつろぎ」を重視してつくられた、JR東日本の「E257系」車両。
最初の「0番台」はあの名曲「あずさ2号」でもおなじみな中央本線の特急「あずさ」や「かいじ」で投入され、それに続く「500番台」は房総半島を走る「BOSO EXPRESS」として特急「かわしお」にとして運行されていたのですが、最近になり、「0番台」の改造車両が「2000番台」として特急「踊り子」に、そして「500番台」の改造車両としてこの特急「湘南」が「2500番台」ということで運行されています。
そしてその「改造」で実現したのが、車体を彩るあざやかな「ペニンシュラブルー」。
伊豆の空と海の色をイメージしたこの車体カラーは、晴れの日や日中はもちろん、撮影した日のような雨の中、あるいは夜の帳を走っても、艶っぽく映えています。
この湘南＝2500番台も、いつかはまたどこか別の土地で、違う色になって新しい人生もとい鉄生を歩むことでしょう。
そんな変遷を追いかけていくのもまた、鉄を続ける醍醐味のひとつです。
