令和五年名古屋場所、史上初の「三人同時大関昇進」なるか？が注目される中、3人の中で唯一「優勝経験」があるのが、関脇・大栄翔（だいえいしょう）関です。
埼玉県出身の29歳。四股名は相撲の強豪でも知られる出身校の埼玉「栄」高校から一字をとっており、令和三年初場所では12勝3敗で初優勝も果たしている実力者。優勝の後はやや足踏みが続いていましたが、ここ数場所は吹っ切れたかのように突き押し相撲が冴えわたり、直近3場所でも10勝・12勝・10勝ですでに32勝をあげており、成績の安定感では3人の中で一番と言えるでしょう。
この笑顔にあらわれているとおり、心優しい性格の力士なのですが、その相撲っぷりは王道の「押し相撲」。かつて突き押しで鳴らした昭和の名横綱・琴桜にちなんで「令和の猛牛」との異名も聞こえていますが、SNS上ではひそかに「理事長（八角親方、元横綱・北勝海）にそっくり！」ということでも話題に。同じ突き押し相撲では既に大関・貴景勝がいますが、実は高校の先輩（大栄翔）・後輩（貴景勝）という間柄。先に大関昇進を果たしていた後輩に続き、ついにつかんだ大関取りのチャンスをモノにできるか。期待はますます膨らむ一方です。
