カテゴリー

- blog


タグ

- fashion

- blog

  • インスタボタン
  • Twitterボタン

134年ぶりに始まり、125年ぶりに終わる。

アバター画像2023.07.20 12:00

 熱戦が繰り広げられている令和五年の名古屋場所も、いよいよ残すところあと4日。

 霧島に続く新大関誕生なるか・・・と、一気に上位の勢力図が入れ替わっていきそうな今年、土俵上よりも一足早く、ある「世代交代」が行われていました。

 それは番付表の「書き手」。番付表の文字はすべて行司さんの手書きなのですが、その担当が今年の三月場所から約15年ぶりに交代となりました。幕内格行司の2代木村要之助が戦後8人目の書き手に就任、コアな相撲ファンの間では「あれ?担当変わった?」と噂されていたのですが、公式発表となり新任の確かな実力に裏打ちされた美文字に、早くも高い評価が集まっているようです。

 さて、前任者である3代木村容堂は、助手だったころから数えるとなんと「35年間」も番付表の担当に携わってきたのだとか!(もちろん、歴代最長記録)

 しかしながら、3代容堂の番付作成歴を辿ってみると、実に波乱万丈。

 デビュー作である平成19(2007)年九州場所は、場所前に起きたある急な出来事によりなんと134年ぶりに「空位(空欄)」のある珍番付。いつもはびっしり埋まっている番付表が、1名分ぽっかり空いているという、非常にレアなケースとなりました。さらにその後も当時の相撲界の混乱を象徴するかのように幾度か「空位」番付を手掛けることに。そして引退作となった今年初場所の番付では125年ぶりとなる「1横綱1大関」というこれまたレアケースに遭遇! そして大関が空位にときに設けられる「横綱大関」という珍しい地位名称も鶴竜、照ノ富士の場合と二度にわたり手掛けており、なんとも数奇な巡りあわせとなった15年間となりました。

 それにしても15年務めただけあり、力強く、そして精緻な彼の相撲字はもはやひとつの「芸術」として称賛されてよいでしょう。連綿と受け継がれてきた伝統の職人技、これからも末永く。

アバター画像

日々徒然に、書いていけたらと思います。

好きなものは鉄道(乗り鉄)と大相撲、ときどき料理です。
宜しければリュクスな立ち話の寄り道にぜひ。

関連カテゴリ記事

カテゴリー

- blog


タグ

- fashion

- blog