かつては新潟方面に向かう新幹線「Maxとき」で代表的でしたが、最近でも都内の湘南新宿ラインや上野東京ラインなどのいわゆる「グリーン車」で採用されている、2階建て車両。
この2階建て車両、フランスやドイツ、イタリアなど欧米でも数多く導入されています。輸送力の強化策としては世界共通で有効なのかもしれません。日本では、1958(昭和33)年の近鉄10000系が初の2階建て電車と言われており(路面電車まで広げれば、明治時代にはすでに存在していたとか!)、その後1980年代に入ると新幹線100系などでグリーン車や食堂車に「2階建て」が導入されていきます。JR発足後は今のように在来線で採用されるパターンが増加。ちょっと前には満員電車の緩和のために、都知事が2階建て車両を増やすと選挙公約に掲げたこともありました(そっちは実現する気配はないですが・・・)。
と、2階建て車両に乗る際に悩むのが、1階と2階、どっちに乗るのが良いか。
2階席に乗れば、普段とは少し高い目線で車窓やホームを眺めることができますが、逆に1階席はいつもより「低い」目線になるため、こっちはこっちで「低空飛行」感が地味にヤミツキになります。どちらも車窓からの風景の非日常感が、手軽な「鉄」分補給には持ってこい。結果的にはどっちもお薦めです(笑)。なかなか気軽に長旅に出られなくとも、あとは駅弁とビールがあればひとときの旅情感を愉しむことができるのもポイント。あとは充電のコンセントが常備されれば完璧ですが、さすがにそこまで贅沢は言えません。
あとは2階建て車両は構造上、どうしても2階より1階のほうが床面積が狭くなりがちなので、空間の広さをとるなら2階建てのほうが良いかもしれませんね。プラス1000円ほどでお手軽に愉しめる鉄分補給、よろしければぜひ。