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「静」と「動」、相半ばして。 ~相撲部屋「看板」紀行 其の26 尾上部屋

アバター画像2023.08.17 12:00

 東急池上線で蒲田駅から2駅、池上駅から徒歩数分のところに居を構えているのが、今回訪ねた「尾上部屋(おのえべや)」です。

 以前このブログでもご紹介した木瀬部屋と同じく透明なケースでしっかりと保護されています。揮毫したのは師匠である17代尾上(元小結・濱ノ嶋)が紹介してもらった水墨画家によるもの・・・というところまでは分かっていますが、残念ながら具体的な人名まではたどり着くことができませんでした。看板の左下に花押のようなものが微かに見受けられるので、これがヒントになるのかも。もし後日判明したら追記してみようと思います。

 書家ではなく水墨画家による書、ということでなかなかに勢いのあるアーティスティックな書体。「練習なしで一気に板に書き込んだ」(佐々木一郎氏著『稽古場物語』より)というだけあり、非常に生命力を感じる書に仕上がっていると思います。一般的な相撲部屋の看板で見られる「相撲字」が格式に則った「静」であるならば、まさにその真逆に「動」!

 名は体を表すと申しますので、さぞかし部屋の稽古も激しいのでは・・・と思われるかもですが、実はその文字に比して親方自身も部屋の雰囲気も非常に「穏やか」なんだそうで。基本的に稽古は「やらされるものではない」というのがテーマになっているので、最近ヒットしている某ドラマの世界を想像している方からすると拍子抜けしてしまうかも。とは言いながら、尾上部屋ではしっかりと質の高い、密度の濃い稽古が行われており、元大関・把瑠都ら数多くの関取も輩出しています。

 この日はすでに夕方ということで看板横の扉は閉まっていましたが、早朝の稽古時にはこの扉が開いて、中の稽古の様子も見ることができるとか。

 閑静な住宅街の中、「静」と「動」が同居する相撲部屋で、今日も力士たちは切磋琢磨を続けています。

 

相撲部屋「看板」紀行
其の26 尾上部屋(東京・池上)

2006年に独立した師匠が妻の出身地である池上の街に部屋を構えて早や17年。現在の建物は2010年に建設された。現在は2人の弟子(元里山の千賀ノ浦、元天鎧鵬の北陣)が部屋付きの親方として師匠をサポート。現在関取は不在だが、2010年ごろは弟子10人中5人が関取となり「付け人が足りない」という嬉しい悲鳴を上げていたことも。

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日々徒然に、書いていけたらと思います。

好きなものは鉄道(乗り鉄)と大相撲、ときどき料理です。
宜しければリュクスな立ち話の寄り道にぜひ。

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