いつも何気なく見ている、山手線の駅名標。
英語やハングル、中国語の表記に加え、2016年には「駅ナンバリング」が導入され、写真の五反田駅の例のように「JY23(JR山手線の23番目の駅)」と、漢字を知らない外国人観光客でも迷わないグローバルな表記が定着してきましたが、昔から変わらず右上にポツンとある2つの漢字、「山」と「区」。
まず「山」とは「山手線の内側にある駅」という意味で、山手線の駅以外にも山手線の内側にある駅、例えば中央線の駅の一部なんかにも表記されています。そして「区」とは「東京23区内」の駅であるということ。これは昔から東京を中心としたJR東日本の切符運賃の算出方法には距離=運賃だけではないある特例措置があるためで(ちょっと複雑なのでこのブログでは割愛しますが)、その駅が「山手線内」にあるか、あるいは「東京23区内」にあるかは重要な情報だったわけです。
Suicaなどが普及した今となっては、乗客にとっては見過ごしがちな「細部」ですが、実はそこにも意外な意味が宿っているものなのです。
実は全国の地方都市にも、仙台市内の「仙」や広島市内の「広」というように、同様の漢字一文字が記載されています。
これもまた、知らなくても困らないけど、知っているとなんとなくうれしい、よもやま話のひとつ、ということで。