史上初の「デビューから1場所で関取昇進」という快挙を成し遂げ、「令和の怪物」として今年の相撲界を大きくにぎわせた期待の大型新人、伯桜鵬(はくおうほう)関(写真のとおり、出世が早すぎてまだ髷が結えないほど!!)。
残念ながら先日の大相撲秋場所は怪我の治療のため休場、しかし将来の為にもここで無理をせず完治してから再び上を目指す、というアスリート的な姿勢はある意味で令和的でもあり、照ノ富士の季節的な復活以降、これも新たな相撲界のスタンダードになっていくのかもしれません。
さて本名の「落合」関として十両昇進を果たし、先だっての名古屋場所で幕内昇進とともに現在の四股名に改名したわけですが、鳥取県出身なので旧国名の伯耆国から一文字とって「伯」、そして元横綱・白鵬、宮城野親方の弟子ということで「鵬」の字組みあわせ、「伯鵬」という四股名がSNS等でも最有力候補のひとつとして取りざたされていましたが(読み方も師匠と同じ「はくほう」なので、こういうサプライズは親方好きそうだな…という予想も含み)、結果的にはそこに「桜」の一文字が入ることとなりました。
「桜」の一文字は、同郷である鳥取県出身の横綱、琴櫻(関脇琴ノ若関の祖父にあたります)関から頂いたとのこと。この名を初めて目にしたとき、最初は少し要素過多にも感じたのですが、実際に本場所で目にすると「ああ、慣れてくると、なんとも良い四股名だなあ」と感嘆させられました。
未曽有の大相撲戦国時代に少しずつ終わりが見え始めてきた令和五年の秋。3人の大関陣が次の横綱候補であることは間違いないのですが、近い将来、いえ早ければ来年の土俵では、伯桜鵬関、今場所活躍した熱海富士関、そして元横綱・稀勢の里の二所ノ関親方の愛弟子である大の里関。この3人の若武者が「次世代の横綱候補」となっていくのではないかと予想しています。
まさに群雄割拠、極まれり。復活の伯桜鵬を心待ちにしつつ、近未来の相撲界の姿に想いを馳せる日々です。