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大相撲「決まり手」雑感。

アバター画像2023.10.07 12:00

 相撲四十八手、などと俗に呼ばれることから、大相撲の決まり手(寄り切り、押し出しなど)は「48種類」と誤解されることも多いのですが、実は現在の相撲界における決まり手の数は全部で「82種類」もあります。

 その歴史を辿ると、そもそも「48」にしっかりとした根拠はなく、古くから「たくさんある」の意で「四十八」という数字が象徴的に使われたことがそのまま伝統となり、事実江戸時代の文献にもその数字は多く残っています。とは言え実際に運用された決まり手は200とも300とも言われており、正式に決まり手の数が整理されたのは戦後になってから。

 1955年に当時の秀ノ山親方が主導して、決まり手を「68」に統合。続いて、1960年に「70」、2001年には現在の「82」と増やしていった経緯があります。

 さて、この決まり手は「相撲の面白さ」にも直結する部分はあり、数が多くでるから面白い、という単純なものではないのですが、やはり「寄り切り」「押し出し」「はたきこみ」などシンプルな技が多いとなんとなく観戦していて単調に感じてしまうのも確か。

 というわけであくまでものすごく個人的に、この技が増えると「面白い!」と感じることが多いのではないかなーという決まり手を3つ。

 まずは「打棄(うっちゃり)」。土俵ギリギリに追い込まれてから体を入れ替えて逆転する技なので、決まるとやはり盛り上がります。足腰の強さが必要なので、そういう力士が少ない時代には、なかなか数が出ない技ですね。

 同じ理由で「吊出(つりだし)」があげられます。

 これも非常に足腰のバネ、そして腕力が必要で、かつては千代の富士が得意としていました。土俵中央から高々と吊り上げてそのままノッシノッシと土俵外まで持ち出してしまう、その数秒間には観客席も大盛り上がりです。

 そして最後にあげたいのが「三所攻(みところぜめ)」。

 前述2つに比べるとかなりの「レア技」。両足と胸、相手の「3点」を同時に攻めることからその名がついているのですが、平成時代では「技のデパート」と呼ばれた小兵・舞の海関が2回決めているのみで、直帰では令和に入ってすぐに同じく小兵の石浦関(現・間垣親方)の1回のみ。舞の海はあの曙にも「三所攻」を決めたことがありますが、そのときには残念ながら内掛けと判定されてしまい、幻となりました。しかし、往時の相撲ファンからすると三所攻めと訊けばあの瞬間がフラッシュバックするのではないでしょうか。。。

 翻って今の相撲界は?と考えると、三所攻めはともかく、つり出しやうっちゃりもひと頃に比べれば随分「レア」になってしまいました(力士の大型化など、原因はいろいろあるのでしょうが・・・)。

 突き押しや寄りなどの基本技があってこそ、ではありますが、たまにはこんなダイナミックな技も見たいところ・・・いち相撲ファンの「贅沢」なボヤキで本日は結びにしたいと思います。

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日々徒然に、書いていけたらと思います。

好きなものは鉄道(乗り鉄)と大相撲、ときどき料理です。
宜しければリュクスな立ち話の寄り道にぜひ。

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