おすもうさんの四股名のつけ方は、実にさまざま。師匠の四股名から、あるいは部屋伝統の一字(佐渡ヶ嶽の「琴」、春日野の「栃」、伊勢ヶ濱の「富士」など)から頂戴したり、故郷やその土地の名勝などから拝借したり。
そんな中、おそらく21世紀に入ってから(体感的には10年代後半あたり)急増しているのが、「本名の下の名前から四股名をつける」というパターン。これまでも「本名(苗字)」を四股名にする力士は多数いましたが、下の名前をそのまま…を見かけるようになったのはここ最近のことのように感じられます。子の名付けが昔よりも個性重視になってきたことで生まれた(つまり四股名としても違和感がない)、非常に令和らしい四股名命名パターンなのかもしれません。
さて今回の「明生(めいせい)」関。一見すると普通に四股名っぽいのですが、本名は川畑明生さん。そう、彼もまた「下の名前を四股名に」のパターンです。彼が所属する立浪部屋は伝統ある相撲部屋でもあるので、出世に従い部屋由来の四股名に改名するのかな?と思ったのですが、今のところその気配はなさそうです。
とは言え、幕内でいぶし銀の活躍を続け、しっかりとひとつの「四股名」として定着してきているのも確か。もしかしたら彼の今後の活躍次第では、数十年後に「2代目明生」を襲名する力士が出るぐらい、大きな名前になっていくのかも!?