無地のテーラードジャケットにチェスターコート、ショート丈のブルゾン。メンズ秋の定番アウターですが、リュクスな着こなしにはそれだけではちょっと物足りないですよね。そこで「次の一着」として買うべき、今年ならではの「旬の羽織り物」3選を、プロのスタイリストさんに訊いてみました!
ジャケットは「大きめチェック柄」がトレンド。
オンオフ問わず、男性の着こなしに欠かせないのが「テーラードジャケット」。 春先に羽織っていたサマーファブリックから一転、ウールやニットなど温かみのある生地感の季節となり、新しい一着を探している人も多いのでは?
そんな中、まず汎用性の高い無地は押さえておくとして、「旬」を感じさせる次に買うべき一着は?
「無地のブラックやネイビーを一着購入したら、その次はぜひチェック柄、それも今流行の大きめなブロックチェック柄に挑戦してみては。イタリアクラシコのブランドでは数年前からトレンドアイテムとして展開が増えていますが、最初はモノトーンやブラウンなど合わせやすい落ち着いた色みのものがお薦め。少し遊びを出すのであればそこからコーディネートに色拾いをしてみるのもアリです」
「少し肌寒くなる秋口には、薄手のハイゲージニットにさらっと羽織り、パンツは白or黒のモノトーン系で。少し季節が進めば、中のニットをクルーネックからタートルネックに変えてみるのも良いでしょう。秋が深まれば、その上にそのままチェスターコートを羽織るだけで、コーディネートがグッと洗練された印象に仕上がりますよ」
コートを選ぶなら今は「シャカシャカ系」。
ジャケットと並んで、秋冬の主役と言えるコート。
先ほども話題にあがったチェスターコートをはじめ、ステンカラー、ダッフル、ピーコートなど実に様々な種類がありますが、スタイルの多様化で昔のように「今年の秋冬はみんなこれを着ている」というキーワードが見えにくいのも事実。
そんな中でもプロの方が揃って口にするのが「シャカシャカ系」。
「その名の通り、ナイロンやテクニカルファブリック特有のシャカシャカとした素材のコートが、ここ数年は目立っているように思います。チェスターやステンカラーなどはもはや流行り廃りとは無縁のスタンダードアイテムに。一方で、今は80~90年代のアウトドア系アイテムに通じるような素材感が気分で、スーツなどきれいめな着こなしにあえて合わせる、そんなギャップを愉しむのも面白いと思います」
「初秋に合わせるならロンT1枚でも充分。コートの色とコントラストを付けたいので、白やベージュ、ライトグレーなどが良いのでは。ボトムスは濃いめのジーンズを合わせれば、まず間違いありません。肌寒さが増してきたら、インナーをロンTからニットに衣替え。色みもネイビーやブラウンなどトーンの重めなものにシフトして、季節感も演出していきましょう。ボトムスは黒のスウェットパンツなどで、素材の温かみも出すのが◎です」
ブルゾンは旬の素材「スエードレザー」を!
ジャケットに比べるとグッとカジュアルな印象が強くなるブルゾン。 こちらも巷では毎年バリエーションが豊富に展開されていますが、ここで注目したいのはシルエットよりもむしろ「素材」です。
レザー、それも起毛がかった「スエード」がこの秋はトレンドキーワード。 アウターでも取り入れない手はありません。
「スエード素材はまさに今季が旬。定番の黒のレザーブルゾンも、スエードを選ぶだけで格段にこなれた印象に仕上がります。そして一歩進み、少しリュクスに演出するならキャメルなど秋らしい色みのものもお薦めです」
「9月頃であればシンプルに白の無地Tシャツに羽織るだけでスタイルが決まります。そこにタック入りのテーパードスラックスを合わせて、ちょっときれいめ感を出すと、より大人の男性らしい雰囲気に。そして朝晩の寒さが気になるようになってきたら、インナーを長袖カットソーに切り替え、色も白から黒やダークブラウンにチェンジ。今ならモックネックを選ぶとよりトレンド感が出ると思います。秋口に比べてトップスの色のトーンが暗くなったぶん、ボトムスはリジッドジーンズで少しカジュアルダウンさせてバランスをとると良いでしょう」
今年の秋物の買い物の際にはぜひ、「大きめチェック柄」「シャカシャカ系」「スエード」、この3つをキーワードに探してみてはいかがでしょうか。