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海外ブランドの「和風ネーム」な名作3選。

アバター画像2022.09.09 12:30

 海外では日本人以上に「日本文化」に関心があったり、造詣が深いという人も少なくありません。それは高級ブランドにおいても同じ。今回は「もしかして、考えた人は日本贔屓なのかも?」と想像させられる、ジャパニーズ・ネームの名品たちをご紹介します。

はんなり立ち襟ニット「京都(CHIOTO)」

 まずは1986年創業、イタリアのニットウエアブランド「ZANONE(ザノーネ)」の定番モデル、その名も「CHIOTO(キョート)」。1990年代に創業者のアルベルト・ザノーネ氏が日本の京都を旅した際、その古き良き街並みや佇まいのエレガントさに感動し、この美しい立ち襟のニットカーディガンを開発した、という逸話が残っています。ちなみに発売当時の名称はそのまま「KYOTO」でしたが、2016年からは表記が「CHIOTO」に。イタリア語に「K」というアルファベットはなく、発音しづらいということで変更になったのですが、読み方は今も変わらず「キョート」となっています。

ZANONE(ザノーネ)のニットカーディガン「CHIOTO」

 最大の魅力は最高品質のメリノウールを贅沢に使った繊細なミドルゲージと、立ち襟仕様で腕周りをシェイプしたジャストフィットなシルエット。目が細くハリがありながらも、その着心地はずっと着ていたくなるほどに柔らかで心地良いです。秋冬のワンマイルウエアとして、毎シーズン展開されているスタンダードナンバーです。

上品で艶っぽい光沢感も魅力的。
木目調っぽいボタンも「和」な感じ。

問答無用のインパクト「足袋(TABI)」

 1989年に「Maison Margiela(メゾンマルジェラ)」(当時の名称はメゾンマルタンマルジェラでした)」がデビューコレクションで発表し、世界に衝撃を与えたのがこちらの「TABI(タビ)」。その名の通り、日本の「足袋」に着用を得たことは広く知られていますが、こちらもきっかけは「日本への旅」。当時世界で活躍していた日本人デザイナーたちの斬新な発想力に感銘を受けていた創業者のマルタン・マルジェラ氏は、日本で出逢った「足袋」に魅了され、新作ブーツのデザインに採用。しかし当日はこの意匠を表現できる靴職人がなかなか見つからずに苦労したというエピソードも残っています。その後、イタリアの靴職人、アメリオ・ザガト氏に出逢い、「TABI」は見事に完成。紆余曲折を経ながらも、「TABI」はマルジェラを代表する看板モデルとして広く愛されています。

Maison Margiela(メゾンマルジェラ)のブーツ「TABI」

 俗に「スプリット・トゥ」とも呼ばれる、爪先がふたつに分かれたビジュアルのインパクトはもはや説明不要。今ではブーツ以外にもスニーカーやサンダル、あるいはバッグにも採用されています。ひと目見れば「マルジェラ」と分かる、このキャッチーさこそが何物にも代えがたいブランドの財産なのかもしれませんね。

最近はリーボックとのコラボでも話題に。
「TABI」のデザインは靴だけでなくバッグにも!

保温性抜群のダウン「札幌(SAPPORO)」

 最後は、Made in ITALYにこだわり続ける、ラグジュアリーダウンウエアの第一人者、「MOORER(ムーレー)」。「SIRO(シーロ)」や「BARBIERI(バルビエリ)」といったいかにも海外ブランドなネーミングが多い中で、ひと際異彩を放つのがこちらのファー付きのダウンコート「SAPPORO(サッポロ)」です。これには若干伏線があり、実はその原案となったモデルの名称は「HELSINKY(ヘルシンキ)」。北欧、フィンランドの都市の名前を冠しているだけに、その売り文句は「ムーレーで最も暖かいダウン」。最低気温マイナス50℃にまで耐えうる驚異的な防寒性を誇る人気作ですが、さすがに街で着るにはオーバースペックすぎると、ダウン量をやや抑えてアップデートされたのがこのサッポロでした。ちなみに年間の平均気温でみると、ヘルシンキが約5℃に対して、札幌市内は約10℃。このネーミングにもちゃんと意味があることが分かります。

MOORER(ムーレー)のダウンコート「SAPPORO」

 タウンユース仕様とは言え、それ以外のデザインもディテールもほぼオリジナルを踏襲している本格派。軽量化されたとはいえ、最高級ホワイトグースダウンの充填量は他の定番モデルに比べても多く、包み込まれるような温もりをしっかりと完備しています。日本の冬を過ごすには持ってこいの注目モデルです。

マーモットとムートンの「Wファー」仕様!
暖かさのランクも最高レベルの「D」に相当。

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現在、メンバーは【羽】、【山】、【土】、【橋】の男女4人。増員予定あり。

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